interview 2007/06/23 2007年6月から、「高知エコデザイン協議会」の副会長を務めることになった株式会社エナジオの土居雅夫氏は、設立総会からのメンバーであった。初めは誘われるままに参加していたのだが、段々とエコデザインを実践し広めようとする人に変わってきたと言う。中小企業もまんざら捨てたものではない、その良さをもっと知ってもらいたいと、みんなの活動を通して環境保全につながるいい方法はないかあれこれ模索している。 土居さんのエコデザインに込めた想いや若き経営者たちへのアドバイスを聞いてみた。 ―― 土居さんが設立総会からのメンバーとは知りませんでした。その時は私も裏方をやっていたんですが、どなたに誘われたのですか。高知工科大に連携研究センターができた初年度から入居させてもらっていた関係で、連携研究センターの前の武内マネージャーに教えられ、エコ協設立総会に参加しました。連携研究センターでは、物質・環境システム工学科の有賀修先生や静岡大の中崎清彦先生にお世話になって『好熱性油分解菌』の研究開発で、特許申請までもっていくこともできました。 しかし、エコデザイン協議会に企業会員として参加していても、毎月定期的な集まりがあるわけでもなく、最初はあまり活動していませんでした。ブランド委員会の副委員長に任命されてから展示会などのお世話を積極的にするようになりました。つまり、中小企業の販売のサポート、応援です。 ―― 来る前にホームページを拝見してきましたが、あまり更新されていませんね。会社の事業内容について、少しご説明下さい。そうなんですよ。資本金も今は6,500万円なんですが、1,000万円となったままで、すみません。 父が園芸ハウスのガラス関係の「土居ガラス」をやっていました。そのご縁で、ガラスサッシのメーカーに10年勤めて帰ってきました。しかし。お客は農家。一度ハウスを建てると、10〜20年販売するものがありません。季節変動もあるし、何か農家にリピートできるものはないかと考えていて「微生物」にたどり着きました。それが、環境保全関連資材。安全な農業・食材のためにも、「これからは環境だ」と考えて、平成13年に「株式会社エナジオ」でスタートしました。 今は、外食店や店舗、スーパー、コンビニ向けの熱乾燥分解方式の「生ごみ処理機」の販売も初めています。初めは微生物を利用した生ゴミ処理機でしたが、それだとどうしても大変。微生物は生きものですから、空気がないとダメ。そこでモーターでかき回してやります。しかし、水分過多になると臭いもあるし。入れ物、つまり容積が10〜20倍大きくなってしまいます。効率よく、しかもエコデザインを取り入れる必要があります。 ―― 以前の「生ごみ処理機」と比べて、スマートでとてもすっきりしていますね。性能はどうなんですか。製品モデルで違いますが、「ルーフェン50」なら、1日分60kgの生ゴミを12時間くらいで処理します。「ルーフェン100」もあって、それなら1日分100kgが処理できます。微生物ではなく、乾燥分解式ですから電気代は要りますが、オイルヒーターで約半分の電気代に抑えています。去年5月から販売していますが、2ヶ月で20台くらいのペースです。 処理するとゴミの量も80〜85%減ります。今、畜産試験場で分析中ですが、食品の水分を飛ばしただけなので、餌の栄養剤や増量剤として利用できないかと考えています。キログラムあたり、8円で販売できれば、かなり費用対効果に繋がると思います。 |
高知エコデザイン協議会の企業会員を訪問して、
さまざまな内容をインタビューして連載します。