「高知からCO2±0宣言」決議
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我が国は、国土の3分の2が森林で覆われている世界有数の森林国である。この豊かな森林資源を守り育てることは、未来に向け、国土を守り、水源を涵養し、ひいては温暖化を防止するという大きな役割を担うとともに、すべての生態系を保全することにつながっている。つまり、森林を保全・育成することは、次世代に対する我々に課せられた最も大きな責務である。 こうした状況下にあって我が高知県は、県土の84%が森林に覆われる全国一を誇る森林県である。このため、全国に先駆けて、森林環境税の創設、環境先進企業との協働の森づくり事業、排出権取引に関する調査研究、緊急間伐推進条例の制定等、高知県独自の政策を展開し、将来にわたる健全な森づくりの実現に邁進してきたところである。 さらに、本県の橋本知事は、平成19年6月高知県議会定例会の所信表明において、「京都議定書を遵守する県」として、他県に先駆け標榜したのである。この構想実現のためには、民生部門で県民一人一人が省エネルギーや公共交通機関の利用などライフスタイルの見直しに努め、真摯に取り組むとともに、産業部門では事業活動への新エネルギーの導入や省エネルギーへの転換など、環境に配慮した積極的な取り組みが必要となる。また、地球温暖化防止対策に配慮したエコ製品やサービスの提供、エコ技術の開発などを行う環境共生型産業を育成し、地球の温暖化防止対策を推進する強力なてこにするとともに、その実績等を踏まえ、広く県外や海外にも事業を展開することによって、さまざまな地域での地球温暖化防止対策に貢献していかなければならない。 環境先進県を目指す高知県は、県民挙げて社会変革の先頭に立つべきである。そのためにも、高知県地球温暖化対策地域推進計画の着実な推進が急務であり、かつまた一刻の猶予もない現状にかんがみ、高知県として将来、県内のCO2排出量を本県の森林吸収量の範囲内に抑制することを目指し、ここに「高知からCO2±0宣言」をするものである。 以上、決議する。 高知県議会 |